横須賀中部の衣笠商店街(横須賀市衣笠栄町)で4月18日、三浦半島でかつて隆盛を誇った三浦一族の雄姿を再現する「三浦一党出陣 武者行列」が行われた。「衣笠さくら祭」のフィナーレを飾る歴史イベント。
よろい姿の男武者や女武者を先頭に、緑が丘女子高校バトン部、三浦高校吹奏楽部、民謡流し踊り、横須賀市消防団音楽隊、ボーイスカウトなど総勢600人が参加。衣笠十字路から商店街を通り、大明寺を折り返して約2キロをパレードし、沿道には写真・ビデオ撮影する人たちが溢れた。
三浦一党は、1051(永承5)年の「前九年の乱(陸奥阿倍の乱)」の働きにより、村岡為通が衣笠を領地とし、「三浦」の姓を初めて名乗ったと伝えられる。4代目・三浦大介義明らが1180(治承4)年)8月、畠山重忠ら武蔵七党との「衣笠合戦」に出陣。 その後、源頼朝を迎えて共に鎌倉時代を築いたとされる。
武者行列は、三浦一党が衣笠合戦に出陣した姿を再現したもの。2年に1度行われるまちおこしイベントで、50年以上の歴史を持つ。
衣笠観光協会の鈴木一男会長は「地元自治会の人たちや中学生らが武者姿を演じ、衣装もすべて手作りの武者行列。三浦一党の居城があった衣笠の歴史を今に伝える名物イベント」と話す。