横須賀・どぶ板通り商店街(横須賀市本町)で現在、幕末に近代化をリードした旧横須賀製鉄所の創設150周年を記念したイベント「横須賀製鉄所150周年記念祭」が行われにぎわっている。9月23日まで。
20日、同イベント広場で米海軍第7艦隊音楽隊によるブラスバンド演奏が行われた。21日には、市内老舗ベーカリー6店が集まり「横須賀ソフトフランス祭り」も。同製鉄所建設に関わったフランス人技師が伝えたとされるフランスパン(ソフトフランス)の販売を行う。11時~なくなり次第終了。
出店は、パン市場浜田分店・中井パン店・ワカフジベーカリー・法塔ベーカリー・横須賀ベーカリー・北原製パン所。「ジャム・ピーナツバター・チョコクリームを好きなだけ塗って、フランスから横須賀へと伝わった懐かしい味を楽しんでもらえたら」(同商店会)という。
1865(慶応元)年、横須賀製鉄所(後の横須賀造船所)を建設するため、フランス人技師ヴェルニーほか約130名の職工・医師・教師らが当時の横須賀村に来訪。フランス人たちが食べるパンを焼くため、製鉄所内に直径2メートルの石造りパン焼き釜が作られた。
フランスパンはバケット型で硬い食感。焼き上がるにも時間が掛かったため、その後、市内パン店では日本人向けに食べやすい丸形、柔らい食感、短い時間で焼き上がるパンを作るようになり、「ソフトフランス」の発祥といわれる。現在も老舗パン店で作り続けられ、横須賀ならではパンとして愛されている。
22日には、人気アニメ「蒼き鋼のアルペジオ-アルス・ノヴァ-」の劇場版公開を記念したスタッフトークショー(14時~)。23日は、海上自衛隊カレーの公式レシピを再現した護衛艦カレーの出店も。期間中、横須賀の今と昔の街の様子を紹介する写真パネルも展示する。