横須賀市長選の投開票が行われた6月28日、33歳で無所属・前市議の吉田雄人さんが初当選した。千葉市長・松阪市長に次いで、全国で3番目の若手市長となる。
現職で再選を目指した蒲谷亮一さん、弁護士で新人の呉東正彦さんは及ばなかった。確定得票は吉田さん=68,628票、蒲谷さん=64,147票、呉東さん=23,134票。投票率は45,22%で、前回を5ポイント上回った。当日有権者数は34万7,763人。
当選が確定したのは28日夜23時過ぎで、現職と4,481票差の接戦だった。吉田さんは無党派層へのアピールが功を奏し、市民派選挙で20代・30代のボランティアも大勢集まった。「チェンジ」を合言葉に自然環境の保護・福祉・教育の充実を訴えたほか、「36年間続いた中央官僚出身の市長を変えよう」と有権者に問いかけた。蒲谷さんは自民・民主・公明各党の議員らが応援する組織型選挙だった。呉東さんは市民グループのほか共産・社民各党が支援した。
吉田さんは横須賀高校出身で早大へ進学、卒業後は外資系コンサルティング会社に勤務。退職して早大大学院に進み地方自治行政を専攻。大学院在学中の2003年に27歳で横須賀市議にトップ当選し、2007年にも連続でトップ当選を果たした。
横須賀中央・三笠商店街にある吉田さんの選挙事務所は、コンクリートむき出しの空き店舗をそのまま活用したもの。同事務所で会見した吉田さんは「スタートはこれから。マニュフェストに書いたことを市民と一緒に実現したい。まだ社会経験が足りないとの自覚もある。市民の一人ひとりに話を聞ける市長になるために、市民の皆さんの声が必要」と話す。