海の安全を祈り不動明王を年に1回だけ開帳する「武山初不動」が1月28日、武山山頂の龍塚山不動院持経寺(横須賀市武)で行われる。
「武山のお不動さん」として古くから漁業関係者に信仰され、航海安全の「浪切不動」とも呼ばれる。当日は参道に露店が数多く立ち並び、笹に付いた「麩(ふ)菓子」を販売。笹は「釣りざお」、麩菓子は「魚」に見立てられ初不動の名物。
文禄3(1594)年、奈良東大寺の僧・万立が関東行脚の途中、この地に立ち寄 り、武山の草庵を仮住まいとし、三尺九寸(117センチ)の不動尊を彫刻したのが始まり。漁師や廻船の船頭たちは、武山山頂を漁場の位置や港の方向を知る目印にしたという。
参道は、南武・一騎塚・須軽谷・北下浦と四方にあり、登山口には「前不動」と呼ばれる不動明王像も立っている。山頂展望台からは三浦半島の海が一望できる。
開催は7時~。問い合わせは武山観光協会(TEL 046-856-3157)まで。