レトロな雰囲気の観光案内BARを併設した「YOKOSUKA軍港めぐり・汐入ターミナル」が7月5日、ショッパーズプラザ横須賀(横須賀市本町2)1階の汐入桟橋近くに開設する。運営はトライアングル。
同施設は、横須賀の歴史的建築物「EMクラブ」(旧海軍下士官兵集会所)のイメージを再現した観光案内施設。軍港めぐりチケットを発行するとともに、観光案内カウンターを設置。当時のEMクラブで使用されていたシャンデリア(実物)も展示する。
入口部分は、EMクラブ・エントランスのアーチ状装飾を再現。当時の写真を参考に、インテリアは床に赤と黒のタイル張り、木目カウンターで側面にはネイビーブルーの皮張りを採用し、モダンでシックな雰囲気をよみがえらせた。
今回設置したシャンデリアは1990年、EMクラブが解体された際に米軍からショッパーズ(ダイエー)に寄贈されたもの。旧海軍時代から伝わるシャンデリアで、直径2.1メートルの真鍮(しんちゅう)製。
観光案内BARでは、ドリンク類を提供するほか、横須賀W観光キャンペーン事務局と連携して「観光コンシェルジュ」が常駐。80インチ大型液晶モニターを使い、デジタルサイネージ(電子看板)など最新技術を活用して、ビジュアルな地域情報発信も行う。カウンターには観光アプリをインストールしたiPadを2台置き、来訪者が自由に閲覧できる。
同社は「軍港めぐりを運営していると、周辺観光の問い合わせが月1,200件以上もあり、観光案内施設を併設することになったもの」と説明する。
軍港めぐりは年間11万人が来訪する人気観光スポット。同施設では、軍港めぐりをきっかけにした周遊観光を提案。海と街と人をつなぐ交流拠点として汐入エリア周辺施設・飲食店などとコラボした週末イベント、ジャズライブなども今後企画していく。
同社の鈴木隆裕専務は「軍港めぐりから始まる観光モデルとして、『ご当地クルーズ』を展開する」といい、「施設デザインは地元出身でEMクラブに思い入れのある人に依頼。映像も地元若手チームが制作するなどご当地人材にこだわった」とも。「地域資源や人材を発掘してご当地ならでは面白さを発信していきたい」と意気込む。
営業時間は10時~17時。店舗面積は約40坪。デジタルサイネージの動画・ニュースコンテンツ提供は横須賀経済新聞編集部が協力する。