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横須賀、カレーフェスに「海軍医カレー」初登場-元祖・海軍カレー論争も!?

「元祖・海軍カレー」のプラカードを掲げてPRした宮崎市高岡町「海軍医カレー」チーム

「元祖・海軍カレー」のプラカードを掲げてPRした宮崎市高岡町「海軍医カレー」チーム

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 三笠公園(横須賀市稲岡街)で行われた「よこすかカレーフェスティバル」(5月11日・12日)で、「元祖・海軍カレー」を名乗る宮崎市高岡町の「海軍医カレー」が初めてお披露目され、地元・横須賀の海軍カレー関係者の間で波紋を呼んでいる。

大きな野菜や宮崎牛が入ったカレールーを麦めしの上にのせた「海軍医カレー」 

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 「海軍医カレー」は、明治期に海軍カレーを考案した海軍医・高木兼寛が高岡町の出身だったことから、同町の飲食店などで提供されているカレー。「海軍医の麦めしカレー」とも呼ばれ、大きな野菜や宮崎牛が入ったカレールーを麦めしの上にのせたもの。 

 旧海軍では脚気予防が大きな問題で、白米中心で栄養バランスの偏った食事が原因と突き止めた海軍医・高木(のちに軍医総監)は、英海軍を参考に糧食改善を試みた。当時シチューやパンになじみがなかったため、カレー味の肉と野菜のシチューに小麦粉を加え、ライスに盛り付けたカレーライスが誕生。「ビタミンの父」「麦めし男爵」とも呼ばれる高木は、麦めしも勧めたと伝わる。

 旧海軍・横須賀鎮守府が、調理が手軽でバランスの良い食事としてカレーライスを採用。海軍当局が1908(明治44)年に「海軍割烹術参考書」に掲載して普及させた。横須賀市では1998年、「カレーの街よこすか」を宣言。翌年からカレーフェスを毎年開催し、明治44年の海軍レシピを基に「よこすか海軍カレー」をPRしている。

 宮崎市高岡町では、2年前からまちおこしの一環として「高岡カレーフェス」を開催。同町商工会議所青年部らが「海軍医カレー」のPRに取り組んでいる。

 カレーフェス会場では、2日間で約800食を完売した「海軍医カレー」チーム。同代表の内村健久さんは「今回初めて海軍カレーの街・横須賀に乗り込んできた。海軍カレーの原点でもあり、高岡町ゆかりの元祖・海軍医カレーをぜひ皆さんに知ってほしい」と意気込む。

 カレーの街よこすか推進委員長の秋本丈仁さんは「宮崎の人たちが海軍カレーのルーツと言い張り、どうせバッタモンと思いきや食べてみたら意外とおいしかった。ルーツ論争は歓迎するところで正面から受けて立ちたい。来年もぜひ参戦してもらえたら」と話している。

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