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1970年代、横須賀のディープストーリー「ネオンライト」-電子書籍で出版

1960年代~70年代、横須賀・横浜のディープストーリー「ネオンサイン」Kindole版

1960年代~70年代、横須賀・横浜のディープストーリー「ネオンサイン」Kindole版

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 1960年代~70年代の横須賀・どぶ板通りなどを描いたノンフィクション「ネオンライト~バーキーパーの見た横浜横須賀の夜」が1月19日、電子書籍として出版された。著者は横浜在住ライター・檀原照和さん。

1960年代のどぶ板通り、スーベニアショップ前の米軍兵士

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 舞台はどぶ板通りや横浜・福富町。「基地の街」の時代背景や、音楽シーン・飲食街など夜の街の変遷を書き記した短編ドキュメント。檀原さんが2009年に出版した長編「消えた横浜娼婦たち~港のマリーの時代を巡って」(データハウス刊)の番外編として執筆した。

 檀原さんは「港のマリーを取材する過程で知り合った、中川肇さんの証言を中心に構成した」という。どぶ板通りに生まれ育った中川さんは、横須賀・本町にあったロックハウス「エレクトリックレインボー」、外人バー「スターレインボー」、横浜・福富町「鳥浜」などの名物経営者で通称「ハンジー」と呼ばれた人。

 同書では、横須賀中央の居酒屋空母信濃での出会い、EMクラブ(米海軍下士官兵クラブ)裏にあった「潜水艦バー」のエピソード、ロックハウス「部族」、シューシャンボーイ(靴磨きの少年)で知られた「サイパン」や「白いメリーさん」など街角の有名人らの消息も紹介する。

 どぶ板を舞台にした戦後映画「豚と軍艦」(今村昌平監督・1961年)、山口百恵さんのヒット曲「横須賀ストーリー」(1971年)などを生み出した、1960年代~70年代の横須賀サブカルチャーを描いた貴重な記録だ。

 檀原さんは「教科書的な内容ではないが街の庶民史として記録を残しておきたい」といい、ノンフィクション短編集として出版社に持ち込んだが出版不況で紙媒体では出版が難しかったため、「電子書籍の形で世に出したもの」と話している。

 26ページ、価格は100円。アマゾン、Kindleストアなどのサイトで購入できる。Kindle端末に配信されるほか、無料読書アプリをダウンロードするとiPhone、iPad、Android などの携帯端末でも閲覧できる。

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